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感染ルンです。。。

感染ルンです。。。

赤外線概略

2005年8月4日の日記より抜粋

みなさま、赤外線フィルムってご存じですか?
念のため豆知識を記述します。

光って電磁波ですね。その電磁波の中でおよそ400~700nm(ナノメーター)の波長が可視光線として眼が感じます。その波長を色的順番に考えると、虹ですね。波長の短い方が紫で波長の長い方が赤です。で、諸悪の根源みたいに言われる紫外線はその紫よりも波長が短い方です。そして赤よりも長い波長が赤外線です。目に見えないけど赤外線が当たると暖かさを感じる光線です。そうそう目に見えないのでオー●スに使う、アレです。

写真は発明された当初、いわゆる銀塩そのものは可視光域の中で紫から青にしか感じませんでした。これをレギュラーと言います。科学が発達する中で銀塩に増感色素というモノを添加することで、長い波長にも感じることがわかってきました。まず伸びたのがオレンジ色までです。これをオルソマチックと言います。さらに赤の波長にも感じるように改良し、可視光域全般まで銀塩が感じるようにしました。これをパンクロマチックといいます。そしてさらに目に見えない赤外線域まで感じるようにしたフィルムが、赤外線フィルムです。←(そのままじゃん)

感光域を赤外域までのばしたフィルムですが、赤外線しか感じない訳じゃありません。およそ銀塩基本のレギュラー域の光に対しても感光します。したがって赤外線フィルムを使うときには、シャープカットフィルターと呼ばれる、レギュラー域、オルソ域をカットするフィルターを使用します。具体的には黄色、オレンジ、そしてもっとも良く推奨されるのが赤フィルター等です。あ、それから赤外線は波長が長いので、ピントは赤外指標に合わせ直さないといけません。ピントリングの中央の線の隣に赤い点があるはずです。

通常白黒フィルムで撮影すると赤はグレーから濃いグレーで表現されます。これは感度特性が若干弱いことと光の反射率が悪く色成分が電磁波を吸収するからです。ところが赤外線フィルムはその赤に対して、そして赤よりも波長の長い赤外線を拾うために感度が高いのです。パンクロマチックのフィルムより沢山拾う訳ですから、ネガは濃くなります。つまりプリントすると白に近づくわけです。では人間の肌はどうでしょう。若干赤いですよね。そして赤外線が反射した所も拾います。つまり肌色が白黒だとグレーに表現されますが、赤外線フィルムだと白に近づくわけですね。白い肌ですから、うつくしーぃ。ついでに直射日光が当たるととっても多くの赤外線を肌が反射しますから、球面収差を残したソフトフォーカスレンズのハロのようにふわっとします。うつくしーぃ。

ということで、風景写真では空をより黒くするため、遠景をはっきり撮影するためにしばしば使われますが、人物に使っても綺麗なんです。

さ、この文章を読んだ人。明日ヨ●バシカメラとかに走ってください(笑)


とぉこぉろぉがぁ

実は赤外線フィルムって世界中で2社作っていました。1つはコダックのハイスピードインフラレッドフィルム。もう1つはコニカの赤外750です。特に使いやすいのはコニカでした。というのは、ハイスピードインフラレッドフィルムはカメラへ暗室装填が求められます。扱いが難しいんです。対してコニカの赤外はそれほど赤外域に感度を広げていないので室内ぐらいなら問題なく装填できたので、取り扱いが楽だったんです。しかし、しかしなんですよぉ。売れないということで、昨年の夏を最後に製造中止となりました。( ̄□ ̄;)ガーン

ちなみにオー●スにはハイスピードインフラレッドフィルムが使われていたそうです。36枚撮りですから一度設置すると36台しか例の写真を撮ることができません。よって「あれ?赤く光ったのに呼び出しこないや」ということが起こったりするんです。で、なんで「使われていたそうです」と書いたかというと、もちろんフィルムタイプまだもあるそうですが、最近はデジタルに変わっていると聞いたことがあるからです。よってメモリーいっぱいまで撮れますからご注意を。。。

ということで、ハイスピードインフラレッドフィルムもいいですが、ある種のデジタルカメラを使うと赤外線写真が撮れるんです。それはCCDの元々持っている特徴として赤外線域に対しても感度特性が高いからです。しかしそのままでは見た目と違いますから、CCDの前には防塵の意味もありますが、赤外線カットフィルターがかかっています。それをはずす作業つか改造をしてあげると、なんと!デジタル赤外線写真が撮れるんです!

ということで、赤外線フィルムを使って女性ボートレートを撮影すると、とってもうつくしーぃ写真になることを再認識した。ということです。さ、実験するぞ。実験!


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